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【レビュー/感想】『海辺の随想録』英司の感想

 

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こんな人におすすめ!
LGBTがテーマの小説を読みたい人
○青春小説を読みたい人

 

 今回は、英司さんの『海辺の随想録』を読んでいこうと思います。

 

LGBTがテーマの小説なんだとか!

 

私はLGBTがテーマの小説をあまり読んだことがありません・・・

 

なので、めちゃくちゃ読むのが楽しみです!

 

どんな内容が待ち受けているのでしょうか!?

 

気になるので、早速、読んでいこうと思います。

 

 

【あらすじ】

 

 

コンセプトムービーがありますので、まずはこちらからご覧くださいね!

www.youtube.com


東京で会社員として自由気ままな独身ライフを謳歌しているアラフォーゲイの宏人は、あるとき実家のかつての自室で高校2年生のときに付けていた日記帳を発見する。

 

そこには、友とのかけがえのない思い出の他に、絶対に誰にも打ち明けることのできない悩みを抱え、もがき苦しむ青春時代の自分の姿があった―。

 

令和と平成、ふたつの時代が織りなす物語。

 

青春時代の悩みと戸惑い。

 

自由な暮らしを送る現在、かすかに感じる故郷への「気まずさ」の正体とは。過去の自分に向き合うことで現在の自分の再生へと繋がって行く、ほろ苦くも爽やかなLGBTの青春小説。

 

【私的満足度】

 

 読みやすさ ★★★★★

 表 現 度 ★★★★★

 おもしろ度 ★★★★★

 総合満足度 ★★★★★

 

【感想】

 

正直、めちゃくちゃ面白かった・・・

 

書きたいことがたくさんある!

 

感想をなるべく凝縮して書いていこうと思います。

 

LGBTの主人公

 

この物語の主人公は、LGBTのうちのG、所謂ゲイです。

 

最近は、LGBTについてよく耳にすると思います。

 

でも、LGBTが広まってきたのはつい最近です・・・

 

少し前までは、LGBTはアブノーマルな存在として扱われていました。

 

今よりもLGBTであるとカミングアウトしにくい環境にありました・・・

 

そんな環境で生きてきた主人公の葛藤がよく描かれている作品となっています。

 

個人的にはLGBTについて、とても深く深く考えさせられた作品です。

 

LGBTについて、ニュースなどでよく耳にするようになりましたが、当事者のリアルな悩み、葛藤、思いなどはあまり伝わってきません。

 

ですが、この作品ではLGBTの主人公の悩みや葛藤などが鮮明に描写されています。

 

当事者の”リアル”を聞けたような気がしました。

 

ニュースを見ていても、なかなか”リアル”には出会えないと思います。

 

そんなLGBT当事者の”リアル”を感じることができる貴重な本作。

 

あなたも”リアル”を感じてみたくないですか?

 

② 鮮明な情景描写と感情表現

 

この作品を読んで、率直に感じたことがあります。

 

「情景描写と感情表現がとても鮮明に表現されていた」と感じました!

 

まるで、海辺が頭の中に自然に表現されていく感覚を味わうことができます。

 

この感覚を久々に感じました・・・

 

めちゃくちゃ綺麗な海が想像できちゃうんですよ!

 

情景を想像しながら読める小説ほど、面白いものはないですよね・・・

 

情景を想像するのが好きな人にも、ぜひ読んでいただきたいと思います。

 

また、感情もよく表現されていました!

 

思春期の主人公はLGBTであることを悩み、苦しみます。

 

その過程をひしひしと感じることができます。

 

めちゃくちゃリアルに表現されていましたので、主人公に感情移入してしまったこともしばしば。

 

小説において、感情表現は欠かせないですよね。

 

こんなにもリアルに感情表現ができるなんて・・・

 

忖度なしで言いますと、感情表現のレベルは書籍化されている小説並みの高いものだと思います。

 

これらのリアルな情景描写と感情表現がこの作品をより深いものとしていました。

 

とても読みやすいので、読書初心者にもおすすめしたいと思います!

 

③ 青春時代の葛藤

 

主人公は平成時代に青春を過ごしていました。

 

そんなある日、彼女のできた親友に恋心を抱いたかもしれないという疑念が生じます。

 

「自分はもしかしたらゲイなのかもしれない」と感じ始める主人公。

 

この時代では、まだLGBTがメジャーではなく、ゲイであることをカミングアウトすることはとても勇気のいることでした。

 

ゲイであることをカミングアウトできないまま、日々は過ぎていきました・・・

 

ゲイであることを隠すために、あえて親友から離れることを決意します。

 

そんな不器用な主人公の葛藤が痛いほどに表現されていました。

 

青春時代って、さまざまな葛藤がありますよね・・・

 

今作の主人公は、LGBT独特の悩みを持っています。

 

主人公の悩みに触れたところ、まるで、LGBT当事者になった気持ちになることができました。

 

LGBTならではの悩みと葛藤を皆さんにも感じてほしい!!!

 

そこら辺の参考書を読むよりも、LGBTについて真に詳しくなることができますよ!

 

④ ありのままの自分

 

平成を生き抜き、現在、令和を生きている主人公。

 

ありのままの自分を受け入れて生きています。

 

ですが、故郷に対する「気まずさ」が心の片隅に残っています。

 

「気まずさ」の原因は、ゲイであると隠してきた過去にあります。

 

主人公は、その「気まずさ」と向き合うことを決意します。

 

友人たちは、主人公がゲイであることを受け入れてくれるのか?

 

青春時代に恋していた親友に、ゲイであることをカミングアウトできるのか?

 

少しだけネタバレ!(苦手な人はスクロールしてくださいね)

 

心温まるストーリーなので、安心して読んでみてくださいね!

 

感動が心の底に伝わってきました。

 

【まとめ】

 

今回は、英司さんの『海辺の随想録』を読んでみました!

 

LGBTについて、色々と考えさせられた作品。

 

そして、LGBTである主人公の悩み・葛藤が鮮明に表現されていました。

 

他の作品では味わえない感動があなたを包み込むはずです。

 

この唯一無二の作品をぜひ、読んでみてくださいね!

 

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