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【レビュー/評価】『Dry Guillotine -乾いたギロチン-』ルネ・ベルブノワ、訳 宗功希の感想

 

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こんな人におすすめ!
○ノンフィクションが好きな人
○冒険が好きな人

 

今回は、『Dry Guillotine -乾いたギロチン-』を読んでいこうと思います。

 

表紙には高い柵が描かれていますね。

 

刑務所でしょうか?

 

さて、どんな物語が描かれるのでしょうか?

 

気になるので、早速読んでいこうと思います!

 

 

【あらすじ】


あるパリの若者ルネ・ベルブノワは複数の窃盗を犯し、フランス領ギアナ流刑地での強制労働八年を宣告された。

 

そこで待ち受けていたのは、マラリア赤痢など様々な死の病気が蔓延し、懲治行政による残虐な刑罰によって囚人たちが蝿のように次々と死んでいく地獄のような環境だった。

 

また、そこはフランスで凶悪な事件を起こした悪名高い男たちが集い、あらゆる犯罪が横行している無法地帯だった。

 

囚人たちのなかで最も体が小さく弱い者の一人だったベルブノワは絶望した。

 

それは死刑を宣告されたも同然だった。

 

しかし、彼はほかの誰よりも勇気を持っていた。

 

あるときは、ジャガーやワニなどの猛獣が生息し泥沼であふれる険しいジャングルの中をさまよい、またあるときは、人喰い鮫がはびこり嵐が吹き荒れる海をカヌーで渡り…彼は四度脱走に失敗し、そのたびに流刑地に送り返された。

 

赤道近くのジャングルのなかで灼熱の太陽に焼かれながら巨大な木々を切り倒す重労働、わずかのをパンと水だけを与えられ暗闇の狭い空間に一日中閉じ込められる重禁錮刑…脱走を犯した者に対する処罰は容赦がなかった。

 

ジャーナリストの経験があった彼は、自分だけではなく、ほかの何千人もの囚人たちの命を救うため、流刑地の実態を余すところなく綴った原稿の束を抱えて再び脱走し、自由の国アメリカへ向かった。

 

【私的満足度】

 

 読みやすさ ★★★★★

 表 現 度 ★★★★★

 おもしろ度 ★★★★★

 総合満足度 ★★★★★

 

【感想】

 

めちゃくちゃ面白かった・・・

 

読後の余韻がすごい・・・

 

めちゃくちゃボリューミーな内容となっていますので、じっくり読書したい人におすすめです!

 

それでは、私が感じたことを少し書いていこうと思います。

 

① 読みやすい翻訳

 

読後に私が真っ先に感じたことは、「めちゃくちゃ読みやすい」でした!

 

海外の本を翻訳した作品はたくさんあります。

 

私もよく翻訳された本を読みます。

 

しかし、翻訳された本ってなんだか読みにくいんです・・・

 

皆さんも経験ありませんか?

 

海外のニュアンスや言い回しをそのまま訳していたりしているので、日本人からしたら、その翻訳ってとっても読みにくいんですよね・・・

 

ビジネス書にしても、物語にしても、とにかく読みにくかったりします。

 

でも、本書は違った!!!

 

本書は、めちゃくちゃ読みやすいんです!

 

きっと、翻訳する際に海外独特の表現があったと思います。

 

それがわかりやすく表現されていました。

 

翻訳された作品が苦手な人でも、しっかり作品を楽しめます。

 

騙されたと思って読んでみてくださいね!

 

翻訳作品への苦手意識がなくなるかも!?

 

② まさかの実話!?

 

この作品は、まさかの実話なんです!

 

恥ずかしながら、私は読後に知りました・・・

 

正直、ノンフィクションとは思えない内容となっています。

 

波瀾万丈な物語、過酷な刑務所の環境、汚職などが描かれています。

 

そんな話がノンフィクションだなんて・・・

 

まさに、青天の霹靂!

 

そして、何もかもが鮮明に描かれています。

 

周りの環境、人の容姿、感情など全てが鮮明に描かれていました。

 

この表現によって、さらに物語に没頭できました。

 

310ページというボリューミーな内容でしたが、本当に読む手が止まりませんでした!

 

この感覚はいつ体験しても、クセになりますね。

 

リアル&非日常なノンフィクション作品をお探しの人は、この作品を手にとってみてはいかがでしょうか?

 

後悔させません!!!

 

ぜひ、読んでみてくださいね!

 

③ 罪を犯す主人公

 

それでは、物語について少し書いていこうと思います。

 

冒頭、主人公は窃盗を犯し、流刑地に送られてしまいます・・・

 

流刑地での強制労働を8年間科せられてしまいます。

 

そこから絶望が始まります・・・

 

「あんな罪を犯さなければ・・・」と主人公は幾度も思うことになります。

 

流刑地はとにかく劣悪な環境でした。

 

病気の蔓延、懲治行政、流刑地ないでの犯罪などが横行し、無法地帯となっていました。

 

小さな体の主人公が、そんな環境で暮らさなけれはいけないなんて・・・

 

主人公は絶望に叩き落とされます。

 

「こんな環境にいてたまるか!」、主人公は脱獄を決意します。

 

そこから主人公の脱獄劇が始まります。

 

劣悪な環境から逃げ出せても、外は猛獣が蔓延るジャングル、サメが生息し嵐が吹き荒れる海が主人公を待ち受けていました。

 

主人公は4度も脱獄に失敗してしまいます・・・

 

脱獄に失敗するたびに、流刑地に送り返され、さらに重い刑が科せられました。

 

脱獄する際の心境や環境描写がとにかくリアルでした!

 

どれだけリアルかというと、脱獄する環境が、脳裏にありありと見えてくるくらいリアルでした。

 

また、ハラハラドキドキする展開にも注目してほしいです!

 

もちろんですが、脱獄は一筋縄ではいきません。

 

何をやってもうまくいかない・・・

 

その度に、他の策を練り、脱獄を成功させようとします。

 

とにかくめげない主人公に注目です。

 

どんな環境でも諦めない主人公から、行動する勇気をもらえます!

 

なかなか行動できていない人はいませんか?

 

そんな方にも、ぜひ読んでもらいたい作品となっておりました!

 

④ 絶望からの脱獄できるのか?

 

4度も脱獄に失敗した主人公・・・

 

でもめげません!

 

5度目の脱獄に挑戦します。

 

自由の国、アメリカを目指して。

 

果たして、過酷な環境を抜け、アメリカにたどり着けるのか?

 

個人的には、ここの部分が本書で一番面白かったです!

 

ここで注目してほしいポイントがあります。

① 脱獄の準備方法

② 主人公の心情

アメリカへの航路

 

地理に疎い人は、世界地図を見ながら読み進めてほしいと思います!

 

私も地理に疎いので、世界地図を見ながら読み進めました。

 

アメリカへの航路が、どんなものかリアルに想像できます。

 

とてつもなく過酷で長い航路・・・

 

そんな環境にもめげず、鉄の意志でアメリカへと向かう主人公の姿から、勇気をもらえること間違いなしです!

 

【まとめ】

 

今回は、『Dry Guillotine -乾いたギロチン-』を読んでみました。

 

めちゃくちゃリアルなノンフィクション作品でした!

 

過酷な環境、登場人物の心情などがリアルに描かれていました。

 

過酷な環境に負けず、ひたすら突き進む主人公にも注目です。

 

あなたも主人公から勇気をもらえること間違いなしです!

 

ボリューミーな作品ですので、じっくり読みたい人におすすめしたい作品となっていました。

 

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